あることないこと

ドーナツの絵日記

寂しい者の夢

階層I

夢の中で、抽象度の高い文章を読んでいた。その言葉の羅列から、それが何を意味してるのか分かった。直接書かれていない奥に、柔らかで確かな真意がある。それを読みながら、脳が書き変わる感じ。だけど何を読んでどう感じたのか思い出せない。分かるのは、物の見方を完全に変える(変わる)ということだけ。
それをどうやって?

(※抽象度の高い文章はプリミ恥部さんの書くものに似ていた。)
SF『安心』2ND SEASON 4. - YouTube

階層II

木造で緑に囲まれた学校のようなところ。色んな人がいて、卒業式の日みたいな感じ。同年代くらいで、男も女もたくさんいる。その中に好きな相手も混ざっていて、その人のことが気になる。大勢とやり取りしながらもその相手に強く焦がれる気持ちがあった。私は少し派手で可愛らしい服を着てた気がする。ガヤガヤと集まった後、私だけ所用でどこかに抜けて、そして帰ってきたらもう教室には誰一人いなかった。窓の外を見下ろしてみんなを探した。緑に光が差した景色、帰宅しようとしてるのか楽しそうに話す人たちがいたのを覚えてる。卒業したみんなは、もうすっかり解散したのだ。散り散りになって各々の進む道へと旅立っていった。それが寂しくて、寂しくて仕方なかった。私だけがまだそこで悲しんでいた。激流のように楽しかった思い出が蘇って、その場に取り残された。

階層Ⅲ

ふと気がつくと、家族で車に乗っていた。みんな今の年齢で。あれ、いつから乗っていたっけ?私は寝ていた?どこを目指してるの?と私は困惑気味。すごいスピードでスレスレの道を行く父。私は怖い!と叫んだ。途中で、金髪のメッシュが入った女の子がバイクに乗っていて、私は彼女を轢かないでと願った。途中、森深い団地のようなところに来て「ここは散歩しがいがあるんだよ」と私が言った。私はそこに来たことがあって、それは何年か前。その昔は、まだその時間がどれほど貴重かということに何も気が付いてなかった。その頃はまだ色んな人が傍にいて話せたのに。なんて美しかったんだろう、と思った。その記憶の中に戻りたかった。

階層Ⅳ

次は畳部屋の中。二階か三階。古い昭和の木造アパートみたいなところだ。部屋の中で、若い男たちや子供が、一緒にふざけて楽しく遊んでる。快活で現代っ子ぽくない男たち。私はある青年と話していた。眼鏡をかけて色白、少しおくれ毛が長く優しそうな人。全く知らない人だ。世界を一人で旅していそうな雰囲気、経験があって物事をよく理解している人という感じ。

私は、これまでの夢での寂しい気持ちを引きずったままだった。「どうして好きな人と最後は別れなければいけないのか、好きな人が死ぬなんてこんな酷い世界はない」そう思って、その彼に「だったらもう、私が先に死にたい」とこぼした。そうしたら、首をガッと掴まれて大きく開いた窓の外に上半身を出された。怖くはなかった。

彼は真剣で優しい目をしながら「そんなこと言っていてはだめだ。」と言った。

私に、大人になるよう伝えていたと思う。変わらなければいけない、これまでと全く違う考え方を持たなくてはいけない。そのために少しずつでも軌道を変えなければいけない。そんなイメージが残る夢だった。私は、あぁそっか、とすぐ納得した。

 

 

夢は全て同じテーマの中で別の階層にある。

ヒントは盛りだくさんだけどやり方までは教えてくれない。成り行きはお前次第。

 

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