あることないこと

ドーナツの絵日記

音と波

こんにちは、ドーナツです。

最近、カラスがすごく鳴いてます。繁殖期なのかなと思い調べたら初夏はそうらしい。雛がいる巣を守るためにピリついているみたい。体が人よりも小さいのに意外と声大きい。遠くにいるカラスと連絡を取り合っていた。などと考えていたら、今年初の蝉も鳴き始めました。梅雨が終わるのだろうか。

よく、自分を邪魔をしてるのは何よりも自分だ、みたいな話があるけれど、そういう話を頭で考えるとだいたい混乱する。えーと、私が、私の邪魔を?私の中に私がいて、つまり私が二人いて…違うことを望んでいて…(チーン)
みそから煙が出そうになる。

抵抗をする力、後ろから押されても絶対に海に入りたくなくて踏ん張っているあの感じ。身が固くなって自分の中に何も入れたくないと思うときの体の感覚。それなら覚えがある。

今年の五月。睡眠障害が続いて家でおかしくなってしまったあと、生活改善をしようと早寝早起きになり、毎日散歩するようにしたのが二週間くらい続いた。だいたい体や心の疲労が極まったあとは一気に脱力する。余計な力が全部抜けて、クラゲみたいにふわふわと散歩していたら、とつぜん体の中に固有のリズムがあるのを見つけた。個人的な感覚すぎて説明が難しいけれど、時計やカレンダーのように規則的に分離されたものや、境目が繋がっている季節や日照日没など、一般的に皆で共有してるものとは違うリズムが人それぞれにはある。と私は思っているのだけど。その自分だけのリズムが一瞬、体から聞こえた。音楽みたいだったし波形のようでもあった。それに乗ると、自分がいつ何をすればいいかなんとなく分かる。

それが聞こえたとき「ああ、このままいられると人って勝手に変化するんだな」と確信した。そしてそのあとなぜか急に誘いや連絡が飛び込んできて、まるで扉が空いた瞬間に店内になだれ込んでくる人のようだった。面白い体験だった。

そこからまた生活は変化して、朝夜遅めのリズムに戻ってしまった。
私のように気が散りやすくて誘惑に弱いと自分だけに集中するのはすごく難しい。でもただ何も抵抗がない状態を知ったのはよかった。あれは自分なんだろうな。変わりたいのに変われないと思っているとき、どこかに力が入っていて、来るものを拒んでいた。

私は、どこか変則的で、時々強いビートを打つ、すごく柔らかくて穏やかな気持ちいい波だった。

 

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